マウント・サイナイ医科大学研究員の園下将大博士が授賞

2018年8月25日マンハッタンで授賞式

日本が生んだ国際的細菌学者である野口英世博士の功績をたたえ、遺徳を後世に伝え、その墓碑を守り、米国で医学の道を志す若き日本人研究者の応援を目的に2013年に設立されたNPO「ニューヨーク野口英世記念会」(本部:ニューヨーク市)は、8月25日、ニューヨークマンハッタンの「新橋レストラン」において、野口博士没後90回忌に当たる2017年に創設した「ニューヨーク野口英世記念奨学金」の記念すべき第1回受賞者の発表と授与式を行いました。

ニューヨーク野口英世記念奨学金選考委員会は、野口英世博士の墓碑に刻まれた「科学への献身を通し,  人類のために生き、人類のために死せり」の教訓と志を受け継ぐ若き医学研究者がこの奨学金に最も相応しい科学者であるとの考えから第1回ニューヨーク野口英世記念奨学金授賞者を決定しました。

多数の応募者の中から厳正な審査の結果受賞者に選ばれた日本人科学者の名前は,園下将大, Ph.D. (そのした、まさひろ)さん。園下さんは熊本県出身。1999年東京大学薬学部を卒業、2001年同大学院薬学系研究科修士課程修了(薬学修士)。2002年、日本学術振興会特別研究員。2004年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。京都大学大学院医学研究科助教、同講師、同準教授を経て、2013年からIcahn School of Medicine at Mount Sinai研究員。2018年9月から北海道大学遺伝子病制御研究所がん制御学分野教授に内定しています。

専門は実験腫瘍学。遺伝学、計算機械学、創薬化学的手法を駆使し、がんの発生機序解明と低毒性の新規抗がん剤の開発に従事。またJMSA New York Life Science Forum の企画・運営、JMSA Health Lecture Series での講演等を通じ、科学啓蒙活動や在米日本人コミュニティの支援と発展にも注力。日本がん転移学会研究奨励賞 (2014年)、日本癌学会奨励賞 (2016年)、Icahn School of Medicine at Mount Sinai Promising Young Investigator Award (2017年)等を受賞。